営業職は、強烈なノルマがあったり辛かったりするのではと誤解されがちです。しかし実のところ営業職には、自分の努力が売上に直結し達成感が得られる、営業スキルがあると転職市場での価値が高まるなど、多くのメリットが存在します。
そこで今回は、営業に強いとはどういうことなのかや、ずっと使えるスキルであることを解説します。また、営業に強い有名企業を厳選して紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
営業に”強さ”とは?
営業に強いとは、簡単にいえば営業力をしっかり持っているということです。営業に強い会社の多くは、新人教育に力を入れています。OJT形式の研修はもちろん、営業の基礎から丁寧に新人に教えている企業が多いです。
新人教育に力を注ぐことにより、新人が独り立ちするまでの時間を早められることがメリットとなります。さらに、新人を教育する側も定期的に初心に返ることができるため、自身の営業方法を省みる良い機会となるのです。
また、組織内できちんと情報共有できていることも、営業力のある企業の特徴です。顧客情報や企画書の管理方法が統一されていると、無駄な社内処理を省くことができます。情報を「見える化」し、お互いに引用することで、効率よく営業活動に専念することができるのです。
営業はずっと使えるスキル!
営業に必要なスキルを身に付けると、勤務先で活躍できることはもちろん、転職時にも役立ちます。さらに営業スキルを上げる努力をしたり役立つ資格を取ったりすれば、ずっと使えるスキルとなり、営業としての可能性がさらに広がるでしょう。
では、営業スキルを上げるには、どんなことが必要なのでしょうか。以下では、営業スキルが大きく向上する3つの方法を紹介します。
営業スキルを上げる方法
1.明確な目標を立てる
達成したい目標を明確にすることで、やるべきことや改善点が見えてきます。「〇ヵ月で資格取得」や「売上〇円達成」などのように、具体的な数字を設定することがポイントです。目標を達成するためのモチベーションを保ちながら、日々の努力を行うことができます。
2.先輩や上司にフィードバックをもらう
商談の際に先輩や上司に同行をお願いして、商談のフィードバックをもらえばスキルアップに役立ちます。自分以外の第3者の視点で評価してもらうと、気付けなかった課題点や強みを見つけることが可能です。
3.研修やセミナーで刺激を受ける
営業の研修やセミナーには、営業スキルを上げたいという意識の高い人が多く参加しています。そういった考えの人たちと関わることで、刺激を受けたりモチベーションの維持につながったりするでしょう。
次に、営業のスキルアップに役立つ資格を紹介します。営業をするのに資格は要りませんが、資格を持っていることでスキルアップにつながり、転職時にも有利になります。
営業のスキルアップに役立つ資格
1.営業士
営業士とは、日本営業士会が認定するマーケティング・セールスのスペシャリストの資格のことです。難易度は、初級・上級・マスターの3段階となっており、それぞれ試験内容も異なります。
・初級…営業の全体的な基礎知識
・上級…営業やマネジメントに関する応用知識
・マスター…経営に関する高度な知識
このように内容が分かれているので、自身の立場や目指すキャリアに応じたレベルを受けてみると良いでしょう。
2.中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対する助言を行う専門家のことです。経営コンサルティングの国家資格ですが、経営に関する幅広い知識を持っている証明となるため、大きな信頼感を得ることが可能になります。
試験の難易度は高いですが、取得すると営業のスキルアップだけでなく、キャリアチェンジの際にも選択肢が広がるでしょう。
営業に強い会社を紹介
ここからは、営業力をつけたい方におすすめの、営業に強い有名企業を厳選して紹介します。
①キーエンス
■キーエンスの会社概要
資本金 306億3,754万円
従業員数 10,580人(2023年3月時点)
売上収益 4,989億円(2022年4月1日~2023年3月31日)
平均年収 2,279万円
キーエンスは、自動車・半導体・通信など、さまざまな事業を展開しています。東洋経済オンラインが公表している2015年版の生涯給与ランキングで1位(6億7323万円・平均で2億1765万円)を獲得している、日本で最も給料の良い会社です。
キーエンスの製品が良いことも理由ですが、圧倒的な営業力が高収益のポイントとなっています。
<キーエンスで営業力が身に付く理由>
- 物売り営業ではなく提案型営業
- 行動から商談まで徹底的な合理化
- 提案力に価値を置いた高い営業力
- 「営業は技術職」に基づいた再現性の高い営業ノウハウ
②リクルート
■リクルートの会社概要
資本金 3億5千万円
従業員数 19,836人(2023年4月1日時点)
売上収益 7,606億円(2022年4月1日~2023年3月31日)
平均年収 997万円
リクルートは、日本最大級の転職エージェントサービスなどを行ってる会社です。営業力・集客力・ブランド力があり、事業の利益率が高いため、年収も高くなっています。
リクルートでは若い世代の活躍することに力を入れており、早期に仕事を任せて、それに見合った報酬が出されています。
<リクルートで営業力が身に付く理由>
- 顧客よりも顧客のことを考える「圧倒的当事者意識」というスタンス
- 蓄積されたノウハウを駆使した営業
- 目標達成に向かうやる気がみなぎる社風
③野村證券
■野村証券の会社概要
資本金 100億円
従業員数 27,129人(2023年9月時点)
売上収益 2兆4,867億円(2022年4月1日~2023年3月31日)
平均年収 766万円
野村証券は、証券業界でトップの会社です。他社と差別化するのが難しい証券業界において、高い知名度と大手ならではの信頼感を持ち合わせています。
また、数ある証券会社の中でも特に社内競争が激しい会社です。ノルマを達成しないと詰め寄られることは有名で、その分報酬も圧倒的となっています。
<野村証券で営業力が身に付く理由>
- 他者との差別化が難しい「金融商品」という無形商材を扱っているため
- 厳しい社内競争で達成意欲が刺激される
- 数千万の資産を預かるため、個人の高い信頼形成が必須
④サイバーエージェント
■サイバーエージェントの会社概要
資本金 72億円
従業員数 6,337人(2022年時点)
売上収益 7,202億円(2022年10月~2023年9月)
平均年収 817万円
サイバーエージェントは、インターネット広告事業やAmeba関連事業を中心に急成長を遂げたIT企業です。特に近年では、インターネットテレビの「ABEMA」をご存じの方も多いでしょう。
アットホームな社風で、事業育成や研修制度が充実しており、挑戦できる文化を持っている会社です。
<サイバーエージェントの営業力が身に付く理由>
- 参入している市場が成長中なため、仕事や案件を大量にこなせる
- 変化が早い業界のため、仕事にスピード感が必要とされる
- 仮説・検証・実行のサイクルを繰り返し、自然と力が付く環境
⑤楽天
■楽天の会社概要
資本金 2,940億円
従業員数 8,409人(2022年時点)
売上収益 5,184億円(2022年4月~2023年3月)
平均年収 797万円
楽天は、インターネットサービス「楽天市場」で有名な会社です。その他に、トラベル事業・インターネットサービス・金融サービスなど、さまざまな事業を行っています。
新入社員研修ではカードの新規契約を30件取るというノルマがあるそうです。特に楽天市場事業部での営業が最も厳しいと言われています。
<楽天の営業力が身に付く理由>
- 最先端のものを扱うため、スピード感が必要とされる
- 電話を主軸とし対面も行うなど、営業形式の幅が広い
- 営業過程や成約率がすべて数値化される環境
まとめ
この記事では、営業に強い意味や役立つスキルと、営業に強い有名企業などを紹介しました。
- 営業に強いとは?
- 営業はずっと使えるスキル!
- 営業に強い会社を紹介
営業力が高まれば、コミュニケーションスキルや論理的思考、忍耐力などが身に付き、おのずと人間力も高めることができます。
人と話すことや話を聞くのが好きな人、色々な人と接するのが好きな人は、ぜひ営業職を目指してみてください。